例によって例のごとく、ルクルのフタバ書店に行くと、第54回江戸川乱歩賞受賞作品に出会いました。
しかも今年は、「誘拐児」と2作が受賞だったので、2冊買わなければなりませんでした。
【あらすじ】
ある日、ドクターヘリの機長が、道東、知床半島の西、深い森林の中で墜落した取材ヘリを救出した。
怪我人は、自衛隊時代にかつて愛した部下だった。
テールローターの整備不良による事故との言葉を残して、彼女は入院先から姿を消す。
その事故現場を訪れた機長は、自衛隊が現場を隠蔽しようとしていることに気づく。
何故か?テールローターの整備不良ではないのか?
時を同じくして、ロシアンマフィアと、北海道の暴力団、さらに過激な自然保護団体役員が絡んだ事件が札幌で発生した。
課せられた「使命」と「魂の絆」の狭間で、男たちが咆哮する!
【感想文】
あまりにも登場人物が多すぎて、それぞれに主人公と絡んでいるので、それぞれのプロフェールが中途半端に感じました。
たまたま隣の女の子が、事件の最大要因の男の娘だったり、今の彼女で救急センターの女医とは、転勤した初日にジョギングでばったり出会うなど、主人公と登場人物があまりにも偶然に出会い過ぎます。
偶然、バイクが転倒して最後はその周辺で大活劇。
偶然通りかっかった森で、ヘリの救助。
殴り合いの途中に、偶然頭を強打して死ぬ部下。
偶然たどり着いた診療所には、彼女のおじさんが医師。
まだまだたくさんありました。
「偶然に出会い、偶然に事件に遭遇し、偶然に謎が解け、偶然に解決する」なんか昔も「○○の器」という作品でそんな感想を持ったことを思い出しました。
また、多数の人がどんどん死んでいきますが、その必然性があるのかどうか、「物語の主軸はそこまで大げさなことか?」という疑問を持ちました。
知床半島の世界遺産登録批判が見え隠れし、そのまんまの表現なのでそこの浅さが本の表面に浮き出ていました。
巻末は、安物のTVドラマで何度も見たハッピーエンドで、何の工夫も感じませんでした。
江戸川乱歩賞は大丈夫でしょうか。






